辻村深月「サクラ咲く」を読んだ感想

文庫本入手

知らない作品だったけど、辻村深月の作品で青春小説ってことで買った一冊。

感想

1つ目の作品が少し「かがみの孤城」っぽいかなと思ったけど、よく考えたら元々辻村深月って藤子・F・不二雄が好きでSF(少し不思議)な作品を目指してたんだっけと思い出したら、納得。

辻村深月の青春小説でそこそこかなと思って読んだけど、予想以上に良かった。。。

一気に読んだわけではなかったので、特に何も気付かずに最後まで読んであさのあつこの解説を読んでる時にめっちゃ鳥肌が立ちました……。

期待していなかった分色々なことがわかってからの驚きというか何というか。

そういうことかーって思って、やられましたね。

この作品短編なので、読みやすくてオススメです。

個人的に好きな辻村深月作品はみんな長編なのでとっつきにくいかもしれないけど、この作品は3つの短編からなるので読みやすさからしてもオススメです(・∀・)

読書メーターのみんなの感想を読んでさらに新事実を知る(汗)

そういうことでしたか。

読むなら一気に読んだほうがいろいろ気づけるかも。。。

あらすじ

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。そこには『サクラチル』という文字が。一体誰がこれを? やがて始まった顔の見えない相手との便せん越しの交流は、二人の距離を近付けていく。(「サクラ咲く」)輝きに満ちた喜びや、声にならない叫びが織りなす青春のシーンをみずみずしく描き出す。表題作含む三編の傑作集。

 超ネタバレ感想

「約束の場所、約束の時間」

光原百合の作品で似たような作品あったっけーと思って調べたら、「遠い約束」で全然違かった。。。

未来から来た転校生が持ってきた未来のゲームを落とした時、これ他の同級生に拾われて戻れなくなる展開かと思いきや全然違かった(笑)

「サクラ咲く」

本の間にメッセージを挟んでやりとりするとか楽しそう(・∀・)

さっぱり誰とやりとりしているのわからなかった(笑)

関係ないけど、今はスマホが普及しているから交換日記とかそんな文化なくなったんだろうねぇ。

「世界で一番美しい宝石」

自分がやりたいと思うことをとりあえずやってみるのは大事だよね。人生短いし。

本当にある絵本だったとは。。。

父親は仕事第一主義者なのねって思いつつ、

ペンライトのような筒状なキーホルダーが揺れる

って出てくるのよ。

どっかで出てきたっけ?と思いつつ読み終わり、あさのあつこの解説で

『約束の場所、約束の時間』と『サクラ咲く』は、登場人物が微妙に重なりつつ、それぞれの物語を紡いでいく

って書いてあって、そこでまさかの展開に気付いて鳥肌が……。

本読んで鳥肌立つってそうそうないんだけどね。

ペンライトのような筒状なキーホルダーを探しに『約束の場所、約束の時間』をパラパラめくることに。

確か最後に何か残ったような。。。

ホログラム・レターだ!

うわ~、仕事一筋の父親かと思ってたのに、中学時代の物語を知っていると仕事一筋にはそれなりの理由があるわけで。。。

それだけでも衝撃だったのに、読書メーターの他の方の感想を読んでいて、『世界で一番美しい宝石』に出てくる図書室の先生が海野先生で、『サクラ咲く』に出てくる主人公がマチで、マチと付き合い始めたのが奏人で奏人の名字が海野やん!

って驚いた(笑)

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